無垢床のお手入れガイド!日常ケアから定期メンテナンスまで、美しい床を長く保つ秘訣をご紹介

無垢床は、天然木の温もりと上質感を空間にもたらす、人気の高い床材です。しかしそのデリケートさゆえに、適切なお手入れが求められます。とくに沖縄のような湿気が多いエリアではカビなどの問題もあるため、無垢床をどのようにお手入れしたら良いか、お悩みの方も多いのではないでしょうか?

この記事では、無垢床を美しく長く保つための日常的なお手入れ方法から、トラブルが起きた際の対処法、定期的なメンテナンス方法までを解説します。

目次

無垢床の特徴とは?長く楽しめる風合いとリラックス効果が魅力

無垢床は一般的なフローリングとは異なり、本物ならではの特徴と独特な魅力がたくさんあります。

無垢床の特徴①:天然木の風合いと肌触りを楽しめる

無垢床は、天然木そのものの質感と香りを楽しむことができる床材です。加工木材にはない独特の温もりがあり、美しい木目も楽しむことができます。歩くたびに感じる柔らかな感触や、裸足で歩いたときの心地よさは、他の床材にはない特別な魅力です。

無垢床の特徴②:調湿効果とリラックス効果も

木材には湿度が高いときには湿気を吸収し、反対に乾燥しているときは蓄えた湿気を放出する「調湿作用」があります。そのため無垢床を使うことで、自然に湿度が調整され、快適な空間を作り出してくれます。また木材からはマイナスイオンが発生するため、室内の空気を清浄に保つ効果も期待できます。さらに木の香りに含まれる「フィトンチッド」はリラックス効果もあるため、室内にいるだけで森林浴をしているような気分に。これらの効果により、住む人の健康や精神にも良い影響を与えてくれるのです。

無垢床の特徴③:高い耐久性と経年変化による味わい

無垢床は耐久性に優れるため、適切にお手入れをすれば長く使用できます。フローリングとは異なり、傷やへこみも一つの味になるので、年月が経っても古さを感じにくいです。また経年変化によって時間とともに木材の色合いが深まり、独特の風合いが増していくのも、無垢床の魅力の一つです。自然な変化を楽しむことで、家に対する愛着もより一層深まるでしょう。

無垢床の基本的なお手入れ方法は2つ!

天然の素材を使用しているため、一見するとお手入れが難しそうに思える無垢床ですが、日常的なお手入れは意外とカンタン。次の2つの方法を基本に、簡易的でも構わないのでこまめにお手入れをしておきましょう。

無垢床のお手入れ方法①:掃除機と乾拭きで日常の汚れを落とす

無垢床のお手入れの基本は、日常的な掃除です。まずは掃除機を使って、ホコリやゴミを取り除きましょう。掃除機を使用する際は、床を傷つけないように注意し、柔らかいブラシヘッドを使用するのがおすすめです。その後、乾いた雑巾で床を乾拭きし、細かいホコリや汚れをしっかりと拭き取ります。

無垢床のお手入れ方法②:水拭きは控えめに、固く絞った雑巾で

無垢床は水分に弱いため、水拭きは控えめにおこなう必要があります。水分が多いと木材が膨張し、変形や色落ちの原因となります。水拭きをする場合は、固く絞った雑巾を使用し、できるだけ水分が残らないようにします。水拭きの頻度は、月に1回程度が目安です。

無垢床にシミや傷が!トラブル別の対処法とは?

無垢床は天然素材を使用している反面、化学製品とは異なりシミや傷などがつきやすい傾向にあります。ここでは無垢床のトラブル別の対処法を4つ、ご紹介いたします。

無垢床のトラブル別対処法:「水シミ」はすぐに拭き取り、必要に応じてサンドペーパーで研磨

無垢床に水シミができてしまった場合は、すぐに乾いた布で拭き取りましょう。シミが残ってしまった場合は、サンドペーパーを使用して軽く研磨します。研磨後は、無垢床に塗られているのと同じ種類のワックスを塗って仕上げます。この作業をおこなうことで、シミが目立たなくなりますよ。

無垢床のトラブル別対処法:「強い汚れ」は中性洗剤や石鹸で落とす

ソースやケチャップ、醤油、油などを無垢床にこぼしてしまった場合は、まず固く絞った布巾や雑巾で拭き取ります。それでも取れない場合は、食器用洗剤や石鹸などの界面活性作用のあるものを布巾や雑巾に少量だけつけて拭き取ってみましょう。ただし時間を置くと汚れが取りづらくなるので、なるべく早めに対処するのがおすすめです。

無垢床のトラブル別対処法:「黒ずみ」は重曹やクエン酸で拭き取る

無垢床に黒ずみができてしまった場合は、重曹やクエン酸を使用して対処します。重曹を少量の水でペースト状にし、黒ずみ部分に塗布しましょう。その後、湿らせた布で拭き取ることで黒ずみを取り除くことが可能です。同様に、クエン酸水を黒ずみ部分にスプレーし、数分後に布で拭き取る方法も有効です。

無垢床のトラブル別対処法:「浅い傷」はサンドペーパーで、「深い傷」は補修材で

浅い傷がついてしまった場合は、サンドペーパーで軽く研磨し、その後ワックスを塗って仕上げます。深い傷の場合は、サンドペーパーによる研磨ではなく補修材を使用します。補修材を傷に塗り込み、乾燥させた後にサンドペーパーで表面を整えます。こちらも同様に、最後にワックスを塗って仕上げることで完了です。

無垢床のトラブル別対処法:「へこみ」はアイロンやドライヤーで修復

へこみができてしまった場合も、アイロンやドライヤーを使用することで修復できます。まず、へこみ部分に少量の水を垂らし、湿らせた布を置きます。その上からアイロンをあてることで、木材が膨張し、へこみが目立たなくなります。ドライヤーを使用する場合も同様に、水を垂らした後にドライヤーで熱風を当てて加熱することで修復します。

無垢床は日常的なお手入れだけでなく、定期的なメンテナンスも必要!

以上が日常的なお手入れ方法とトラブルの対処法ですが、無垢床の美しさを長く保つためには、定期的なメンテナンスも欠かせません。ここでは無垢床のお手入れにおすすめの定期メンテナンスを3つ、ご紹介いたします。

無垢床の定期メンテナンス①:年に1~2回のワックスがけ

無垢床の美しさを保つためには、年に1~2回のワックスがけが必要です。ワックスがけを定期的に行うことで、床の表面が保護され、傷や汚れから守ることができます。ワックスは無垢床の樹種に合った木材専用のものを使用し、薄く均一に塗るようにしましょう。

無垢床の定期メンテナンス②:5年~10年ごとのサンディング

無垢床を長い間使っていると、落ち着いた色味へと変化していきますが、真新しい雰囲気は失われてしまいます。また日当たりの良い場所だと、日焼けの跡ができることも。そこで5~10年ごとにサンディング(ヤスリがけ)をおこなうことで、表面の古い塗膜を削り取り、新しい雰囲気を取り戻すことができます。ただしサンディングは大掛かりな作業になってしまうため、後述する業者によるメンテナンスを依頼するのもおすすめです。

無垢床の定期メンテナンス③:専門業者によるメンテナンス

セルフメンテナンスが難しい場合や、広範囲の補修が必要な場合は、専門業者によるメンテナンスを依頼するのも一つの方法です。専門業者は、無垢床の特性を理解した上で、適切なメンテナンスをおこなってくれます。無垢床のお手入れやメンテナンスでお悩みのことがあれば、まずは業者に相談してみると良いでしょう。

まとめ

無垢床は、適切なお手入れをすることで美しい状態を長く保つことができます。まずは掃除機がけや拭き掃除など、日常的なお手入れからおこなってみてください。もしシミや傷がつくなどのトラブルがあれば、今回ご紹介した方法に対処してみましょう。また日常的なお手入れだけでなく、ワックスがけやサンディング、専門業者によるメンテナンスなど、定期メンテナンスも検討するのがおすすめです。

無垢床の魅力を最大限に引き出し、快適で美しい住空間を楽しんでください。

この記事を書いた人

仙石 雄大のアバター 仙石 雄大 フォトグラファー・WEBライター

岐阜県出身。大学卒業後、愛知県名古屋市のデザイナーズ・リノベーション賃貸物件を中心に扱う不動産会社にて「お部屋の取材ライター」として年間200件を超える部屋を撮影。来沖後、建物写真撮影サービス「PIC’s(ピックス)」のカメラマンとしてSTADIUM株式会社にジョイン。賃貸物件の撮影で培った「暮らす人の目線」に基づき、住む人にとっても作る人にとっても美しさと親しみが感じられる写真を撮影しています。

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